院長ご挨拶
おんじゅ会内科・糖尿病内科クリニック 院長の山根俊介です。
私は平成13年に医学部を卒業後、大学病院、赤十字病院で内科・救急疾患の研鑽を積むなかで、糖尿病を有する患者様の数の多さに驚き、糖尿病による合併症(網膜症・腎症・神経障害)の多様さ、さらには、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)や脳梗塞といった生活の質に大きく影響する疾患の背景に、糖尿病があることを学びました。
糖尿病について理解を深めたいとの思いから、大学院に進学し、血糖値の調節に重要な腸管ホルモンであるインクレチンの研究に携わりました。現在DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬といったインクレチン関連薬は、糖尿病の薬物療法として極めて重要な位置を占めていますが、私が大学院に入学した当初はまだ薬として使用されておらず、基礎研究の成果が臨床に応用される過程を体感できたことは大変貴重な経験でした。
大学院卒業後はスタッフとして、大学での臨床に多年にわたり従事してきましたが、このたび温樹会とのご縁をいただき、院長を拝命することとなりました。
先日読んでおりました本に、詩人の高田敏子さんの「ベンチ」という詩が引用されていました。
「ベンチ」
母と子と
一日じゅう しょっちゅう
話をしているようでも
ほんとの話なんて
あんがい していないものです
だから 買い物の帰りみち
おせんたくのすんだあと
ほんの十分間でも
こうした家のそとにでて
話をしてみましょう
そのために
やさしい木かげがあるのです
そのために
あいたベンチがあるのです(高田敏子「月曜日の詩集」より)
この詩では母と子が題材になっていますが、私ども温樹会では、患者様に、この詩にあるような「やさしい木かげ」が提供できますよう、スタッフ一同心を合わせて取り組んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
おんじゅ会内科・糖尿病内科クリニック
院長 山根俊介
略歴
2001年 | 京都大学 医学部医学科 卒業 |
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京都大学医学部附属病院、大津赤十字病院 勤務 | |
2010年4月- | 京都大学医学部附属病院 特定助教(産官学連携) |
2012年4月- | 京都大学医学部附属病院 特定助教 |
2017年4月- | 京都大学医学部附属病院内科(糖尿病・内分泌・栄養内科)助教 |
京都大学大学院医学研究科博士(医学) |
所属学会・資格
- 日本内科学会 認定内科医
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本糖尿病学会 糖尿病専門医
- 日本糖尿病学会 糖尿病指導医